そんな又八郎アリすか!?とぷんすか言って早一年。めっきり秋めいて再び稔侍=又八郎への想いがこみ上げてきた。で、つらつらと読み返した用心棒日月抄の、mawiキャスティングを書き連ねて自己満足に浸ろうと思う。あくまで私の抱いたイメージによるものなので、皆様のイメージとは異なること多々とは思いまするが、お気に召さぬ場合はヒラにご容赦を。又、イメージするときの年齢は現在年齢ではなく、”その役にその人がピッタリであろうと思しき年齢の頃”で。原作の登場順で小分けにつらつらと。
ちなみに私を驚愕せしめた小林稔侍版の東映ページは
コチラ。東映では他にも1989年に杉良太郎版も作っているらすい。そちらについては又後ほど。
青江又八郎 東映版=小林稔侍
背の高い好男子。私はなんの迷いもなく阿部寛の名が浮かんだ。現在の阿部氏でも十分通用するであろうが、やはり祝言を控えた若き剣士とあれば、30代前半の頃の彼がいいであろう。脱藩し江戸で浪人生活に馴染んだあたりなら、逆に40代前半の今の阿部氏の方がいい雰囲気であろうか。対抗馬として渡辺謙も考えてみたが、渡辺氏の力強いメヂカライメージとは又違った、阿部氏の眼光や表情などに感じ入った次第である。この又八郎=阿部寛氏のキャスティング時点で、勝利は決定的であることを確信する次第であるムッフッフ(誰に対しての勝利か)。
相模屋吉蔵 東映版=春風亭小朝
色浅黒いタヌキ顔のオヤジ。5分で視聴をやめたため、小朝師匠の吉蔵は未見であるが、なかなかいい線いってたかもしれぬ。しかし小朝師匠は色白イメージだ。そこで私世代のタヌキ顔といえばこの人。坂上二郎さんである。50代の頃の二郎さんは、顔の色ツヤよく にこやかな表情と時折みせる邪悪顔をうまく使い分けていた。”根はいい人なんだろうけどこのオヤジって・・・”と思わす小憎らしい表情が浮かぶであろう。吉蔵役については東映=小朝は甲乙つけがたい、いい勝負であろう。ちなみに杉良版での吉蔵はハナ肇。こちらもなかなかな風合いである。
細谷源太夫 東映版=寺尾 聰
もっさりとした風貌、無精ひげ。物怖じせず図々しいところあれど憎めぬ男。なるほど寺尾氏、いい感じの細谷である。しかしちょっと線が細いというか、どことなく枯れた雰囲気漂う。細谷はもっとこうがさつで粗っぽい、けれどひょうきんな男であるからの。私は阪神タイガースの下柳投手をあててみた。現役である今、あごひげをたくわえ少し伸び放題気味の髪を無造作に野球帽に収めて投げる下柳投手。いざとなったら又八郎を助太刀せんと真っ向勝負する細谷のイメージにピッタリではないかと思うのである。タダとあれば傍にいるこちらが恥ずかしくなるほど飲み食いするが、ひとたび仕事とあれば武士の本分を忘れぬ愛すべき盟友である。
おとよ 東映版=寺島しのぶ
田倉屋徳兵衛のお妾さん。身奇麗に整えておりざっくばらんで ”江戸の女とは・・・”と又八郎にカルチャーショックを与えるお姐さん。米倉涼子のようなスラっとした女性でどうでしょう。妾であることを結構ドライに捕らえているものの、恋仲だった男のことを思うときみせる憂い。そんな落差が彼女の表情から見出せるような気がしたもので。東映版の寺島さんも、いいキャスティングではあるなー。
まる 東映版=不明
おとよの飼い犬、だらりーんとした駄犬(恐らく)。東映版では当然のことながら、タレント犬をあてたのであろうが、私は敢えてこのまる役には池乃めだか氏をあてたい。池乃めだかといえばにゃんこネタの人であるが、普段でれでれして又八郎を呆れさすも、元飼い主の新吉になついてくんくんするときの描写なぞ、きっと「これでもか」とばかりにコテコテやってくれると思うのだが、どすか。