私が
高橋三千世さんについて知ったのは、かれこれ7年前ほどになる。長男を出産後しばらく世間と隔離された生活を送っていた折、とりあえず何か雑誌を読みたいなと思って物色してみつけたベビーエイジ(今はなき婦人生活社発行)に、高橋さんは連載を持っておられた。当時の私は、初めての育児で多少てんぱっていたこともあり、箸を転がしても笑うような状況にあったのだが、高橋さんの連載を読んですぐに大爆笑していたわけではなかった。ただ、じわじわと「くる」ものがあって大ファンになってしまったのだ。
そのじわじわときたものってなんだろう?思い浮かぶことは多々あるが、やはりそれは高橋さん自身の人柄かなと思う。ご主人が転職されて家計が大変な時期、いろいろ苦労なさったようだが、そんなことを物ともせず吹き飛ばしてしまえるエネルギーは、高橋さんの人柄が源泉なのではないかと思う。そこまで行き着く過程にもいろいろあるとは思うが、包み隠さずぶちまけて前へ進むエネルギーにしてしまうまで悩む。そこに更に人間味を感じる。
高橋さんの絵は、素人の私でさえ知っているスクリーントーンすら使わず、どこの家庭でもありそうなサインペンで書いたとてもシンプルなもの。だけどそこには誰にもマネできない温かみがある。その後、高橋さんに続けとばかりに多くの育児・家庭をモチーフにした似たような作品がでてきたけれど、やはり高橋さんのレベルに達するようなものはそうないようだ。
最近、ホームページをgaiaxからgeocitiesへお引越しされ、日記もblogにされたようだ。新しい作品も心待ちにしている私だが、blogで何か楽しいことができたらいいなと思っている。